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2000円でお釣りが来る金目鯛ランチと海を見渡す絶景温泉(裏メニュー)|下田ビューホテル

裏メニュー

なんとも好奇心をそそる言葉。

実は存在しているのだけど、訳あって表に登場していないメニュー。
ゆえに常連さんや地元の方にしか知られていないが、根強いファンが付いていたりする。

表に出ない”訳”はお店によっていろいろある。
お店の混み具合によっては提供できなかったりとか、常連さんに向けた限定サービスだったりとか、お店のブランド的に公式ラインナップにはふさわしくないとか。

下田には蕎麦屋の熱盛り、食堂のざるラーメン、中華料理店の焼肉ラーメンなど知る人ぞ知る裏メニューが多数存在する。

ちなみに、突発的な仕入れによって登場するメニューは裏メニューとは言わない。

60kgくらいの高級魚クエ(モロコ)をお客さんが釣ったので中華料理店主が刺身にして提供するといった港町下田ならではのメニューは”緊急メニュー”と称することとする。
ちなみに年に数回の”緊クエ”に遭遇することは日々下田の飲食店に通う猛者でも中々ないという。

今回ご紹介する裏メニューは、夏期ハイシーズンや満室状態の時には提供をお断りをしており、シーズンオフに地元の知る人だけが利用している日帰り温泉ランチプラン。

そんなお得な裏メニューを提供しているホテルがこちら、

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下田ビューホテル。

その名の通り、”ビュー=景色”が下田随一の高台にそびえるホテル。

玄関ロビーの自動ドアをくぐるとそこには、
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海の絶景ビュー。

海が見える大きなガラス窓の空間は宿泊者だけでなくランチ客も利用OKの、
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CAFE CHANTANT(カフェ シャンタン)

ここでの絶景ランチに温泉がセットとなっているのだ。

メニューには載せず裏メニュー的に提供している理由が、混雑時には宿泊客を優先してお断りせざるを得ないからだ。

筆者オススメのメニューはこちら、

”金目重ひつまぶし” 1,500円(税・サ込み1,782円)

”金目重ひつまぶし” 1,500円(税・サ込み1,782円)


金目鯛水揚げ日本一を誇る下田だからどーんと提供できる、豪快ランチ。

高級魚である金目鯛のお頭をひつまぶしで提供しているお店は下田広しといえどもここだけだろう。

味噌汁、漬物、ひじきと卯の花の和え物さらに温かいミニお蕎麦とサクっとした野菜の天ぷらがセット。

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真っ赤な金目鯛の煮付け、旨味たっぷりのタレがほかほかご飯に染み出している。

下田の家庭では煮付けのタレをご飯にかけて食べる方も多い。

ちなみに金目鯛は赤い皮に風味があるので、骨に付いている薄い赤皮部分も舐めるように食べていただきたい。

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〆は出汁とワサビでざぶっと豪快に食いらげる。

結構ボリューミーなのに、ひつまぶしスタイルのおかげでペロリといける。

他にも天ぷらそば1400円、海鮮ちらし寿司1800円、うな重3500円などランチは全8種。

さらに、

全メニュー食後のコーヒー付。

さらに、

全メニュー

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食後の温泉付き。

檜造りの露天風呂から海を一望。

室内大浴場からも、
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抜けるようなオーシャンビュー。

タオルは持ち込んでもいいし、フロントに尋ねれば200円でバスタオルがレンタル可能。

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脱衣所は広々としていて清潔感があり、

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カミソリやコットンセットなどアメニティも充実、

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コンパクトな一眼レフカメラくらいなら丸ごと入る鍵付きロッカーも嬉しい。

実は、ここのお風呂は立ち寄り湯として商品販売もされており、風呂だけの利用は大人1000円、子供500円(11:00〜21:00)。

裏メニューのランチ&温泉がいかにお得かお分かりいただけるであろう。

ハイシーズンや混雑時は温泉が付かないため事前にホテルへご確認いただくか、付いたらラッキーくらいの感覚で絶景お得ランチを楽しみに訪れてもらいたい。

裏とはいえ随分と気前の良いセットメニュー、いったいどんな狙いがあってこの裏メニューが誕生したのかを
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ホテルオーナーの丸山さんにお聞きした。

丸山さん
まずは、ホテルでランチを始めたきっかけから話しますと、連泊のお客様に宿泊先でゆっくりとランチが食べていただきたいと思い初めました。
もちろん市内のお店に食べに行ってもらっていいんですけど、最近は外国人旅行客も多いですし長期滞在の方々が多くいらしていますので、宿でゆっくり食べられる選択肢をという動機がありました。
あと日本の旅館の多くはランチを営業していないのでチェックアウト後は誰もいなかったり、電気も消えてたりしますよね。
そういうスタイルって外国にはないはずなんですよ。
外国人の方々が下田訪れてびっくりしちゃう。
やっぱり電気くらいは最低付けなきゃいけないし。

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丸山さん
あと、海が見えるカフェって下田にそんなに多くないんですよ。
これだけ海がたくさんあるのに。
できればそういうニーズも満たすことができたら観光客の方々は喜ぶかなと。
それで宿泊客しかダメだってことではなく、下田プリンスさんや下田東急ホテルさんといった海が見えるホテルさんも似たような形でできたらいいねって話をしたりしていました。

で(裏メニューの)温泉に関しては減る物じゃないし(笑)、もしこれでよろしければどうぞっていう感じで始めました。
ちゃんとしたメニューにしてしまうとすごいサービスなんですけどね。

下田新聞
正式なメニューではないですし、ランチ後の温泉は地元の中でも知っている人だけが利用していますよね。
何か地元の方々に向けた気持ちもあったんですか?

丸山さん
観光客の方だけでなく地元の方もどうぞいつでも来て下さいっていう感じで地元フレンドリーにやりたいなっていう動機もありました。
地元の方は泊まる機会がないからホテルの中を見る機会があまりないですよね。
ホテルっていうと敷居が高い印象もありますし、だからもうちょっと開かれた観光がいいなと。

下田新聞
地元の方も、海見てランチ食べて温泉入りたいですからね。
最高のサービスですよ。

丸山さん
夜なら、お酒飲んでラーメン注文してくれたら温泉入ってもらっていいんですよ。

下田新聞
え?ラーメン食べて温泉?

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ホテル大浴場目の前には夜のみオープンの

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らあめん処夜食亭「朧月」(20:00~23:30)があり、ここでラーメンを食べて目の前の温泉に飛び込むことができる。
※もちろん夜の温泉も裏メニューのため、ハイシーズンや混雑時は要確認。

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”ラーメン 800円”は王道の醤油味、シンプルながら厚みのある味わいのスープと自家製チャーシューが美味い。

下田で夜ラーメンを食べるためだけに訪れる価値のある店でもある。

下田新聞
丸山さん、こんなお得すぎる情報WEBに載せて大丈夫ですか?

丸山さん
構いませんよ。
ここのカフェ・シャンタンは夜バーになるので、できればラーメン・お風呂の前にJAZZを聴きながらお酒を飲んでいただきたいですね。

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丸山さん
毎日ではないですが、無料でJAZZ生演奏を楽しめる日もありますし。

下田新聞
え?無料でJAZZ生演奏?

丸山さん
はい、数年前からピアニストの菅野邦彦(すがのくにひこ)さんが昼と夜にピアノの練習をここでやってくださっています。

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こちらの方がプロのJAZZピアニスト菅野さん。

東京都出身。学習院大学在学中、演奏活動をはじめる。1960年ころより鈴木勲、ジョージ大塚とトリオで演奏開始、来日したトニースコットに見込まれグループごと参加。松本英彦ビッグフォーとしてNHK「夢であいましょう」に出演。解散後はソロピアニストとしてLPレコードを発表。菅野のブルースフィーリング溢れるピアノ演奏は当時日本ならず世界のJAZZ界でも認められた。自分のピアノを誰かが触ると「誰か触れたね?」と分かってしまうほど繊細・神経質な人物。
(wikipediaより引用・抜粋)

海で泳いだり潜ったり、川でのヤマメ釣りが好きで下田に住んでおり、毎月東京でライブを行ったり下田ビューホテルで演奏練習を行っているそうだ。

なぜプロのピアニストがホテルで練習を?

と疑問に思い詳しくお話を聞くと、なんと菅野さんは

世界に1台しかないピアノの開発者で、世界に一人しかいない演奏者なのだった!!

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これがその世界に1台のピアノ。

鍵盤をよおく見てみると、

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白鍵と黒鍵に段差がなくフラットに横並び。

名称は”21ウルトラキーボード(旧名 未来鍵盤)”

ドレミファソラシの間にあるド#などの黒鍵も一列に、ひとつひとつの鍵盤は通常のものよりも細い、プロのピアニストでも弾きこなすことは不可能だろう。

そのため、菅野さんはこのピアノを唯一演奏できるピアニストとして数年にわたり練習を重ねているという。

この鍵盤の大きな特徴は、ボーカリストのキーに合わせて調を変更する移調に強いところだという。

移調とはキー変更、よくカラオケリモコンについている半音ずつキーを上げたり下げたりするあれだ。
機械ならばボタンひとつ、アコースティックギターならばカポタストと言う数百円の道具を使えば初心者でも一瞬で移調ができる。

しかし、ピアノでの移調はプロでも自由自在にとはいかないそう。
特にJAZZボーカリストのキーに合わせて即興で伴奏を移調することはかなり専門的なテクニックが必要だという。

こうした調の自由度の他に、21ウルトラキーボードは小さな音の美しい表現力に優れているそうだ。

通常のピアノとは違い、白鍵と黒鍵の高さや重さが同じことにより指の力が繊細に伝わり安く、小さい音を美しく演奏できる。

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非常に小さな音が魅力、とそんな話を聞いた後に聴く菅野さんのピアノはまた楽しみ方が変わる。

バータイムにウイスキーを飲みながら、美しいピアニシッシモの音色を探すように聴く楽しみ。

と浸っていると、静かにチーチッチチーチッチとジャジーなシンバル音が、

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あれ?丸山さんドラム叩いてるぞ。

菅野さんと息がぴったりなスイング感、かっこいい。

オーナーの丸山さんは、世界に1台だけの鍵盤を菅野さんと一緒に開発した方でもある。

根っからの音楽好きで、こうしてたまにセッションをするという。

ホテル従業員にはかなり本格的なベーシストがいたり、バーテンダーが音響に詳しかったりと音楽を愛する粋なホテルだ。

菅野さんがランチタイム・バータイムに演奏練習を行う日は不定期で、詳しくはホテルにお問い合わせいただければ事前に知ることができます。

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金目鯛のひつまぶしランチとコーヒー、絶景露天風呂、菅野さんのJAZZ生演奏、これらが全てが2000円でお釣りがくるという裏メニュー。

特に菅野さんの奏でる音色は地球上ここでしか聴くことのできないため、このためだけに来る価値があります。

注意していただきたい点はただひとつ、温泉も演奏も全て裏メニュー。

100%確実に提供可能なメニューではないため、突発的なNGがあっても下田のナイスビューに免じて許してください。

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(カフェ・シャンタンのテラスから望む外浦海岸)

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(取材先)
下田ビューホテルWEB: http://www.viewhotel.co.jp/

ピアニスト菅野邦彦氏: http://suganokunihiko.com/wp1/

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